有効求人倍率の見方と、仕事探しの注意点

有効求人倍率とは、経済活動の指標を示す数値です。一人の求職者に対して、どのくらい求人件数があるのかを提示しており、求職者と求人の数が同じ場合には、1.0倍となります。そのため、有効求人倍率は、景気の動向を知る数値として定期的に発表されているので、転職活動をする場合には、有効求人倍率をしっかり確認しておきましょう。

ちなみに、業種によって有効求人倍率は異なります。たとえば、建設や建築は求職者に対して、求人の件数は多い傾向にあり、有効求人倍率は1.0を超えた状態が続いています。また、医療や介護、情報処理の有効求人倍率も数値は高めです。このような職種は採用のチャンスが多いので、転職活動を成功さるためにも注目しておくほうが良いでしょう。

尚、有効求人倍率が低い業種は、一般事務が挙げられます。一般事務は数値が1.0を切っており、求職者に対して求人件数は少ないことが窺えます。また、軽作業も有効求人倍率が低いようです。したがって、求人に応募しても、競争者が多くなるでしょう。

それから、都道府県ごとに有効求人倍率が変わることも注意すべきポイントです。そのため、業種とともに各地域の有効求人倍率を見比べることも忘れてはいけません。人口が集中している都市部は求人件数が多く、有効求人倍率は高くなっています。したがって、地方よりも仕事は探しやすいということになります。

ただし、都市部は物価が高く、生活費も地方よりも割高になるため、一概に都市部のほうが魅力的だといい切れません。ですから、自分なりに有効求人倍率をしっかり分析して、どこでどのような職種に就くかを慎重に考える必要があります。